礼拝のためのウドゥー
美しさと清潔。
清めの意志を持って身体の決まった部位に水を使うこと。
ウドゥーは義務もしくはスンナです。
至高のアッラーは仰せられました。{信仰する者よ,あなたがたが礼拝に立つ時は,顔と,両手を肘まで洗い,頭を撫で,両足を踝まで(洗え)}
[食卓章6節]
礼拝のためのウドゥー
何故なら預言者は生理中の女性にこう言ったからです。««沐浴して清浄にするまでタワーフを行ってはいけません。»(ブハーリーの伝承)
タワーフのためのウドゥー
至高のアッラーは仰せられました。{清められた者の外,触れることが出来ない。}[出来事章79節]
クルアーンに触れるためのウドゥー
預言者は述べました。««信仰者以外はウドゥーの状態を保たないものです。»(アフマドの伝承)
また以下の時にはそれが好ましいものであることが確認されます。:
礼拝の度に(ウドゥーが無効になっていないとしても)ウドゥーをやり直す。ズィクル(昌念)やドゥアー(祈り)の際、クルアーン朗唱、就寝の前、グスル(沐浴)の前、遺体を運んだ後、例え礼拝をしなくてもいかなるハダス(ウドゥーを無効にする出来事)があった時です。
ズィクルのためのウドゥー
睡眠後のウドゥー
クルアーン朗唱前のウドゥー
遺体を運んだ後のウドゥー
至高のアッラーは仰せられました。{誠にアッラーは,悔悟して不断に(かれに)帰る者を愛でられ,また純潔の者(清浄な者)を愛される。} [雌牛章222節]
預言者は述べました««私のウンマは、審判の日ウドゥーの痕跡により“グッラ・ムハッジャリーン”(白い鬣と白い足の馬)»(グッラ:馬の額にある白い鬣。 ムハッジャリーン:馬の両前足と後ろ足にある白いぶち。またその二つの意味するところは、審判の日にウドゥーをされた場所に光りが存在するということです。)のように集まります。ですのでそのグッラ(光の場所)を延長出来るものはそうしなさい。»(合意の伝承)
預言者様はおっしゃいました。«ウドゥーを行い、かつそれを正確に行った者は、彼の身体から罪がその爪の下からさえも出て行きます。»»
(ムスリムの伝承)
預言者様はおっしゃいました。««あなた方にアッラーがそれによって罪を消して、位階をを上げて下さることを話しましょうか?」人々は言いました。「はい、アッラーのみ使い様!」彼は言いました。「それは、困難や好まない状況(マカーリフ)(マカーリフ:人が嫌う事柄や彼に困難を与える物事。)においても、ウドゥーをきちんと行うこと。マスジドへ向かう歩数を多くすること(遠い道を選ぶこと)。礼拝後に次の義務の礼拝を待ち望むこと。それが評価です。»(ムスリムの伝承)
1‐心でニーヤ(意思決定)をする。
2-タスミヤ:「ビスミッラー」と唱える
3-両掌を3度洗う
4-スィワークを使う:マドマダ(口をすすぐ)時に使う。
5-マドマダとイスティンシャークとイスティンサールを3度行う。
マドマダ:口に水を入れて動かすこと。
イスティンシャーク:空気を吸い込むとように鼻孔に水をすすり入れること。
マドマダとイスティンシャークは手にすくった一杯の水で一回ごと行う。
イスティンサールとは鼻から水を吹きだすことです。
6-顔を3度洗い、髭に濡れた手をくぐらせます。
顔の範囲は、縦は額の髪の生え際から顎の先までで、横は耳からもう片方の耳までになります。
7-右腕を指先から肘まで3度洗い、同様に左腕を洗う。
8-頭を撫でる:これは腕を洗った後に、手に残った水で直ぐに行います。両手の平で初めは頭の前から後ろへ、そして後ろから前へ戻して撫でます。(1度だけ)
9-頭を拭った直ぐ後に、手の平を濡らさずに残った水で、耳の内側を人差し指で外側を親指で挟むようにして上から下に拭きます。(1度)
10-右脚を3度くるぶしまで洗います。同様に左脚も洗います。
11-ウドゥー完了後のドアー(祈り)を次のように言います。««アシュハド アン ラー イラーハ イッラッラー。 ワハダフー ラー シャリーカ ラ。ワ アシュハド アンナ ムハンマダン アブドゥフー ワ ラスール。»
(ムハンマドの伝承)
««アッラー(神)の他に神はない』と宣言します。また『ムハンマドがアッラーの使徒である』ことも宣言します。)そして「アッラーフンマ_ジュアルニー ミナ_ッタウワービーナ ワ_ジュアルニー ミナル ムタタッヒリーン」(意味:アッラーよ、私をよく悔悟し、そしてよく浄める者たちの一人として下さい。)そして»(ティルミズィーの伝承)
««スブハ-ナカッラフンマ ワ ビハムディク。アシュハド アッラー イラーハ イッラーアントゥ。アスタグフィルカ ワ アトゥーブ イライク。」(意味:アッラーよ、あなたに賞賛と賛美あれ。私はあなた以外に神はないと証言し、あなたに罪の赦しを請い、あなたに悔悟します。)»(ナサーイーの伝承)
1 両掌を洗う(3回)
2 ダムダマ(3回)Kali)
3 イスティンシャーク(3回)
4 イスティンサール(3回)
5 顔を洗う(3回)
6 顎鬚をかき分ける
7 両腕の指先から肘までを洗う(3回)
8 頭をなでる
9 耳を拭う(1回)
10 両足を踝まで洗う(3回)
1‐水が清浄であること。
2-水が合法であること。例えば盗んだ水でないこと。
3-水が肌に届くのを妨げる油や油に似た物質を除去すること。
4-ウドゥーを完全に行うこと。
1‐ニーヤ (意図) :それは心で行うもので口に出して行いません。もしウドゥーの行為を、体を冷やしたり清潔にする意図で行われウドゥーのニーヤなしに行われた場合は、そのウドゥは受け入れられません。
2-顔を洗うこと。マドマダとイスティンシャークは、その一部です。
3-両肘を含む両手を洗うこと。
4-頭全体を撫でること。そこには両耳が含まれる。
5-踵と一緒に両足を洗うこと。
6-これらの部分の間を上記の順序で洗う。
1‐ウドゥーの最初に両掌を3回洗う。
2-スィワークを使用する。
3-各部位を3回づつ洗う。但し頭と両耳は1回以上を撫でない。
4-ウドゥーの場所は、右から始める。
5-「光の場所」を延長すること。:つまりウドゥーを行う時、踝と肘の上までを洗うということです。
6-水が髭の下にある顔の皮膚に触れるように、指で髭の間を濡れた手でくぐらせる。
7-足と手の指の間を開いて洗う。
8-体の各部分を手でこする。水をかけるだけでは不十分です。
9-水を無駄使いしないこと。預言者は述べました。«このウンマにウドゥーにおいての限度を超える者達がでてくるでしょう。」つまり、彼らはウドゥーの水を浪費するでしょう。»
(アブー・ダーウードの伝承)
10-ウドゥーの後のドゥアー(祈願)。預言者は述べました。«あなた方の中でウドゥーを完全にした後次のように祈った者は8つの天国の扉が開け放たれ、その内の望むいかなる所からでも入ることが出来るであろう。「アシュハド・アン・ラー・イラーハ・イッラッラーフ・ワフダフ・ラー・シャリーカ・ラ。ワ・アシュハド・アンナ・ムハンマダン・アブドッラーヒ・ワ・ラスール。アッラーホンマジュアルニー・ミナッタゥワービーナ・ワジュアルニー・ミナル・ムタタッヒリーン。”(私は、アッラー以外に神はなく、唯一にして並ぶ者のないことを証言します。またムハンマドがアッラーの僕であり使徒であることを証言します。アッラーよ、私を良く悔悛する者たちの一人とし、清められた者たちの一人として下さい。)»
(ティルミズィーの伝承)
11-ウドゥーの後に2ラクアの礼拝をする。預言者は述べました。«私のこのウドゥーのようにウドゥーをしてから2ラクアの礼拝をし、その間に独り言を言わない者(自身の考えに気がそれない者)は、誰でも過去の罪が赦るされるでしょう。»
(合意の伝承)
油(クリームなど)を除去する
スィワークの使用
「光の場所」を延長
指の間を開けて洗う
1‐尿や糞やオナラのような2つの道(二つの道:前と後ろの排泄器官。)から出る全てのものです。預言者は述べました。««アッラーは不浄な状態になった者がウドゥーを行うまでかれの礼拝を受け入れません。»
(ムスリムの伝承)
2-意識が無くなる眠り。またそれに似た気絶や完全麻酔のようなものもこれに入ります。
3-ラクダの肉を食べること。ジャービル ブン サムラが伝えています。«ある男が預言者様にこう訊ねました。『羊の肉を食べたらウドゥーすべきですか?』(預言者様は)言いました。『はい』»
(ムスリムの伝承)
4-性器に直接覆いなしに触ること。ブスラ・ビント・サフワーンは、アッラーのみ使い様が次のようにおっしゃるのを聞いたと伝えています。«性器に直接触った者は、ウドゥーを行わなければなりません。»
(アブー・ダーウードの伝承)
ラクダ肉を食べる
深い眠り
1‐睡眠から起きて容器の水でウドゥーを行う時、手を3回洗うまではその容器から水をすくってはいけません。預言者は言いました。睡眠から目覚めて、容器の外で3回手を洗うまでは水の容器の中に手を入れてはいけません。実にどこでその手が夜を過ごしたか分からないからです。
(合意の伝承)
2-全ての洗うべき個所に水を届かせるよう努めることは義務です。特に両手両足の指の間や耳と髭の間。また同様に両方の肘と踝とアキブ(踵)(アキブ:足の後尾。)です。預言者は述べました。水がかからなかった踵に地獄の災いあれ
(ムスリムの伝承)
3-基本はヤキーン(確信)の上にあります。従って清浄を確信した後で、ウドゥーの無効に疑いを持ったとしたら、「確信の上に建てられる」の原則により彼は清浄です。同様に、もし清浄でないことを確信していて、ウドゥーを行ったかどうか疑いが生じた時は、確信は、清浄でないことですからウドゥーをすべきです。
4-ムスリムがウドゥーを行う時、ウドゥーの部分を1回か2回づつ洗ったり、一部の部分を1回、他の部分を2回、また他の部分は3回洗ったりしても、そのウドゥーは正しいですが、最善ではなくなります。
5-忘れてウドゥーなしで礼拝を行った者は、思い出した時には、その礼拝をやり直さなければいけません。
6-ウドゥーを既に行った後に穢れが付着した場合、付着物を除去すれば良く再度ウドゥーをする必要はありません。何故ならそれは(排尿や排便のような)ハダス(出来事)ではないからです。
耳と髭の間
睡眠から起きた後、容器に直ぐ手を入れる
踵
足指の間を広げる
国連発行の雑誌「ソース」掲載記事より:イスラーム社会において礼拝のために体系化されたウドゥーやグスルは、第3世界の視覚障害の病気の原因になる病気「トラホーム」の伝染を阻止するの大きな助けになった。世界では5億人の人がこの病気に罹っており、礼拝の前にムスリムに義務付けられているこのイスラーム方式に従うならこれらの人々は、失明を回避できるかもしれないし、むしろ絶滅の段階にまで到達できるだろう。」(出典:ギヤース・アフマド著「近代医学に照らした預言者の医術」)
«その根拠は、一人の遊牧民が預言者の所にやってきて、ウドゥーについて尋ねたところ、3回ずつ洗うウドゥーを彼に見せた後、次のように語った伝承によります。「このようにウドゥーをしなさい。これに加える者は、罪を犯し、紀を超え、不正を犯したことになります。»
(アブー・ダーウードの伝承)
但し、洗う部分が3回の洗いだけでは綺麗にならない時には、それ以上洗うことは許されます。例えば、手に油などが付いた場合です。
水の浪費
それは、次の伝承によります。「ある男がウドゥーを行ったが足の爪の個所が洗われずに残っていました。預言者はそれを見るとこう言いました。«戻ってウドゥーを完全なものにしなさい。»(ムスリムの伝承) するとその者は元に戻りその後に礼拝を行いました。
ウドゥーの不完全さには次の事が入ります:
a-踵を洗わないこと。
b‐きつい袖の為、肘を洗わないこと。
c‐耳と顎鬚の間を洗わないこと。
d‐左手の後ろと左掌を洗わないこと。
e‐肌に水が届かない程の油が洗わなければならない部分に付着したままウドゥーを行うこと。
f‐水が肌に触れることを妨げる装飾物を指にしたままで女性がウドゥーをすること。
g‐水が足指の間に順調に届かないくらいに広げて洗わないこと。
この部分はウドゥーの部分ではありませんが、必要であればウドゥーの前あるいは後に拭きます。
例:
-手足を洗う度に、特別なドアーを唱える。
-ウドゥーを行った者に「ザムザム!」と言うこと。
これは、悪魔がその僕に行う欺きで、ウドゥーの無効や欠陥を囁き、度を越したイスティンジャーをしたり何度もウドゥーを繰り返したりして崇拝行為に疲れ果てしまうことになります。